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フェアトレード 批判

5月はフェアトレード月間でした。
ということでフェアトレードについて少々。

最近ではスーパーやデパートでもフェアトレード認証マークのついた商品を良く見ます。
十数年前では考えられない事でした。

フェアトレード商品の取引量が増えると言う点では歓迎すべきことでしょう。

しかしながらこの事は不思議でもあるのです。以前、企業の方々はフェアトレードについて批判的でした。一番の理由としては、「フェアトレード」を認めるとすると、自社商品が「アンフェア」ということとなりマイナス評価を得ることになるからです。

ところが近年、認証マークが出来たことで、いきなり大手企業がフェアトレード商品を出し始めたのですが、フェアトレード商品を出すことは、同じ会社の他の商品はフェアトレードではない、つまりは生産者の負担の元に生産されている商品と肯定することに変わりはありません。

なぜ自社製品を否定するようなことが出来るのか、不思議で仕方が無いのです。

フェアトレード商品を販売するのはプラスイメージを顧客に与えると言うことでしょうが、それはフェアトレードを顧客が付加価値として認識することが出来ても、フェアトレードその物に対して充分な認識を持つことは無いと、企業は判断しているからでしょう。

フェアトレードマークには区別できるというメリットもありますが、コストがかかる事や、顧客がフェアトレードの意義を理解できなくても付加価値として販売しやすいというデメリットもあります。

最近では、古くから活動しているNGOのフェアトレード商品であっても、認証が無いのでフェアトレードの根拠が無い、というお客様もいらっしゃる位です(通常NGOは認証を取ることはありません)。

これでは認証の意味が本末転倒していると思うのです。

認証マーク付きとマーク無しの商品を同じ会社が同じ棚に並べることは、やはり不可思議な現象としか思われません。この点で認証のあり方をもう一度検討して頂けると嬉しいのですが・・・。


さて、フェアトレードに対する批判の具体的な理由である、フェアトレードの概念にある一般流通の否定は正しい面もあります。

よく書かれている事に、「中間搾取を無くす」と言う言葉がありますが、これは流通における中間業者があたかも不当に生産者を搾取しているかのような印象を与えます。
そういった場合もあるでしょうが、必ずしもそうではないことも多いと思います。組合などではない小規模農家では中間業者が無くては商品を流通に乗せることも出来ませんし、中間業者そのものも弱小である場合が多いのです。

中間コストの削減は、NGOや政治より企業が頑張っています。

価格決定権を持つのは最終段階の多国籍企業ですが、その価格を決定させるのは消費者でもあるという事実は否めません。最終価格を安くと望めばその分が生産者にしわ寄せとなるだけなのです。

そして、もう一つの批判理由である、競争原理の欠如による品質の低下ということも正しい面があります。欧米の基本的な立場はチャリティーであり、そのことに基づく価格保障や買い取り保障は生産者の意欲を低下させ、支援慣れと言うデメリットに繋がります。

本来、対等な立場であれば、努力と品質を伴わない商品に高値はつけるべきではありません。品質が悪ければ価格を落とし、努力により生産された品質の高い商品については正当な価格を支払うという競争原理こそがフェアトレードであると思うのです。

つまりは投機や多国籍企業の、力による不当な価格設定ではなく、品質に基づいた正当な価格設定が求められているだけだと思うのです。

上記の点から考えても、一般的なフェアトレードの概念である、支援による生産者保護は初期段階であり、安定してきてからが本来のフェアトレードになると言えます。

フェアトレードは最終手段ではありません。最終的にはフェアトレードという言葉そのものがなくなることが大切では無いでしょうか。

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