ストリートチルドレン

ストリートチルドレンを考える会
…子どもたちの未来のために……
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ひろみのメキシコシティ便り その1ついに来ました!

運営委員・松本裕美

 今メキシコは雨季。毎日夕方から雨が降り、雷が轟音をあげ、閃光を走らせています。しばしば停電や断水があるので、何もせず休みなさいということかな!?と思い、そんなときは静寂の中、ボォーッと窓から空を見上げています。星は見えませんが、周りの山に暮らしている人々の生活の明かりが、一層きれいに見えます。

 さて、まずは簡単に私自身の紹介をしたいと思います。

 高校生の頃、ニュースを通して、路上で生活する子どもたちがいることを知りました。「子どもが路上で生活している」ということに驚き、疑問を持ったことが原動力となり、今の私がいます。当時のニュースでは、路上で暮らしている子どもたちは薬物を使用し、犯罪をする悪人のように報じられていて、背景については触れられていたのかも知れませんが、そのときのニュースからはほんの一部しか伝わってきませんでした。そのときの衝撃がずっと心にひっかかり、日本を含め世界中で子どもたちがどんな生活をしているのかを知ることから、少しずつ始めていきました。そんななか、その子たちと直接自分自身が関わりたい、という思いが生まれました。

 その後、現在私自身が運営委員のひとりでもある「ストリートチルドレンを考える会」に出会い、そこで老若男女、様々な方に会い、学び、多くの枝・葉・実を育ててもらいました。ここで私の世界は広がりました。この会、また工藤律子さんを通してメキシコにおける子どもたちの現状や、子どもを取り巻く社会についても知り、考えを深めることができました。

 同時に、会が実施している「ストリートチルドレンと出会う旅」を通して知った「プロ・ニーニョス」という施設でのスタッフの働きかけ方や、子どもと向かい合う姿勢、目的をしっかり考えたアクティビティの豊富さなどに、ひかれました。やみくもに子どもを施設に入れることが子どもの生活を変えることにはならない、子ども自身が「これからの自分の将来は変わっていけるんだ、そのためには自分が変わりたいと選ぶ必要があるんだ」と思えるように、時には試行錯誤しながら、真剣に導いていく、という理念に関心を持ちました。

 そしてこの度、子どもたちと直接向き合って働きたいという長年の思いを、9年間看護師として働いてきた病院の職場スタッフや患者さん、その家族、みんなが理解してくれ、病院を退職し、また運営委員リーダー・工藤律子さん、代表・相川民蔵さんをはじめ、考える会の仲間たちの応援のもと、メキシコシティにボランティアスタッフとして来ることができました。

 今年の6月18日からは、先ほど述べた、メキシコシティにある「プロ・ニーニョス」というNGOの施設で、ボランティアスタッフとして働いています。

 この「プロ・ニーニョス」は、日本のJICA(日本・国際協力機構)をはじめ、ヨーロッパの団体など計7つの団体とボランティア仲介契約を持っていて、随時ボランティアスタッフが来ています。もちろん、メキシコの学生たちもボランティアに来ています。私の場合は、「ストリートチルドレンを考える会」に推薦状を書いていただき、日本国内での諸手続きを経て、ボランティア就労ビザを獲得して来ました。

 ボランティアは、直接子どもと関わる3つのチーム(ストリート、デイセンター、人生の選択)のほか、事務・企業からの寄付をもらうためのプラン、目標、データ作成などの仕事をするチームに配属され、その仕事の補佐に従事します。何を専門としているかによって、チームが決まります。

 今、私はデイセンターチームで働いています。また、看護師がほぼ毎日きているので、時間がある時に彼らの手伝いとして、子どもたちの怪我の手当てや投薬、つめきり指導、水虫の手当て、などをしています。

 デイセンターでは、6月号で紹介されていたように、朝子どもたちを迎え入れ、夕方16時半まで一緒にすごします。子どもたちはついさっきまで遊んでいたかと思うと、殴り合いのケンカを始めていたりと、ころころと喜怒哀楽が激しく変わります。どこまでが遊びなのか??とわからないことが多々ありますが。「遊んでるの?喧嘩しているの?」と言って子どもたちの間に入っていくことしか、今はできていませんが、周り見ていると、エデュケイターの中には、取っ組み合いの暗雲立ち込めるケンカを、巧みな話かけで笑いに変えてしまうことができる人たちがいます。是非学びたいものです。

 私自身の子どもたちの関係はというと、子どもによってもちろんまちまちですが、はなから話したくない、あいさつもしたくないという子どももいました。ただ、それは時間や、他の子どもたちが解決してくれていってます。もちろん私自身がどう振る舞うか、声をあげるかを振り返ることも大切です。

 2、3週間たったところで、担当のエデュケイターを呼ぶときと同じように、数人の子どもたちから「ボクの肉親」「ボクの友だち」といった愛称でふと呼ばれたときには、とってもうれしくて顔がにやけてしまいました。どんな時でも信頼関係が持てるというのはうれしいことです。

  これから1年、ゆっくりじっくり信頼関係を築きながら、子どもたちと向き合っていきたいと思っています。          

(まつもと ひろみ・看護師)

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