プロジェクトをスムースに進めるため「bioRe基金」が設立されました。
基金はREMEI社及びその理念に賛同する法人、個人からの寄付金によって運営されています。

この基金を通して生産者と彼らの暮らす地域に様々な支援を行っています。


 ① 有機農業のサポート / Organic farming

 ② 子どもの教育支援 / Education

 ③ 生産者や地域の人々の健康のためのインフラ整備 / Infrastructure in health and nutrition

 ④ 就農のための資金援助 / Infrastructure in agriculture

 ⑤ 生産者の自立支援 / Organizational development and capital creation




農薬と化学肥料を使った慣行農業から有機農業に転換するには、正しい知識と技術の習得が不可欠です。
そのため、設備の整ったトレーニングセンターを建設し、そこで有機農法やバイオダイナミック農法(*)の

トレーニングを行っています。


センターから離れた村では、野外学校(FFS)を開き、トレーニングマネージャーと各地域担当マネージャーが中心となって、

有機農法と、年間を通して行う仕事を具体的に教えています。FFSには年間3千人近い生産者が参加しています。





>> 移動ドクターカーの巡回、専門医によるヘルスキャンプの開催


インドでは医療施設のない村がたくさんあり、適切な医療サポートを受けることが困難でした。
そこで、「移動ドクターカー」が2006年12月に寄付されました。

車内には内科医が乗り、各地を回って問診、レントゲン、心電図、病理検査などを行っています。
「bioRe基金」が提供する薬は市場より5割も安く、すでに1万人を超える患者が「移動ドクターカー」を利用しています。

また病人が適切な治療を受けられるように、評価の高い病院から専門医を乗せて地域を訪問する「ヘルスキャンプ」という

アクションも実行しています。 このサポートは2008年秋までに418日行われました。



>> 井戸の建設(タンザニア)


タンザニアでは乾季になると川が干上がり、清潔な水を手に入れることが困難になる地域が多いため、

各地域に井戸を建設するための支援が行われています。

 

bioRe基金からは建設費用とノウハウが提供され、建設自体は地域の人々の手によって行われます。

2007年末からスタートしたプロジェクトでは、11の村に19の新しい井戸を作り、15の井戸を修理することを決定しています。


井戸ができたことにより、それまで何時間もかけて水くみに出かけていた時間と労力が大幅に削減され、

地域の人々の生活を潤しています。





>> 3年間無利子の資金貸付


綿花栽培にはさまざまな道具や設備などが必要です。

それらを準備するには、これまで高利のお金を借りるしかありませんでした。


そこで、有機農業への転換がスムースにいくように、契約農家に対して3年間無利子の資金貸付を行うようにしました。
返済には生産したコットンを充てることもできます。



>> バイオガスプラント設置の促進など


bioReでは、家畜の糞を燃料に利用するバイオガスプラントを各家庭に作るように勧めており、

その設置費用も無利子で貸付ています。


バイオガスプラントは簡単に作ることができ、維持費も掛からず家畜の糞の再利用にも役立ちます。
すすが出ないことから健康を害することもなく、調理にも使えるので薪を集める時間も省けます。

結果的に、木材の伐採も防ぐことができCO2の削減にもつながります。

こういった活動以外にも、個人あるいはコミュニティのプロジェクトもサポートします。
正式な承認を得ていないような場合でも、すばらしい内容であれば支援し、地域に還元しています。





>> 女性の労働機会や社会参加を促進


女性が労働の機会や社会参加を増やしていくために、手紡ぎや手織り、手刺繍などの手工芸で収入を得られるように

支援しています。具体的には、女性グループに布の織り方、縫い方を指導したり、出来上がった製品を買い上げたりしています。


>> 小規模なコミュニティに対する多方面からのサポート


小規模農家にも参加しやすい有機農法コミュニティを作り、お互いに知識や技術を教えあい、

資金と情報が地域に蓄積される手助けをしています。


地域の人たちの能力を開発し、仕事の機会を数多く提供することで持続可能な社会を目指しています。

*バイオダイナミック農法;オーストリアの学者

ルドルフ・シュタイナー(1861-1925)が提唱した

有機農法で、農業が天地の動きと密接な関係

があることを説いた。



生産者が暮らす村々には学校がないところも多く、子どもたちは遠くまで通わなければなりません。

また、基礎的な教育を受けてないため、通学し始めても授業についていけない子どもがたくさんいます。

そういった現実をふまえ、幼稚園のような初等教育を施すためのAnimation Schoolを建設しています。


毎年2〜3校を建設予定で、現在は17の学校があります(2010年現在)。
そこで学んだ子どもたちは、文字や計算を覚え、両親に教えるケースも出てきています。

プロジェクトでは2012年までに30校を建設する計画です。





bioRe(ビオリ)プロジェクトはスイスのREMEI社が中心となり、1991年からインド、1994年からタンザニアで始められました。

このプロジェクトの特徴は、単にオーガニックコットンを買い取るだけではなく、この地域で暮らす人々が自立していくための

様々な仕組みを構築している点です。


現在では、インドで8,000軒以上、タンザニアで2,000軒以上の契約農家を抱え、世界で最も大規模かつ、

先進的なプロジェクトとして知られています。


この功績が認められ、2002年には南アフリカ共和国の首都ヨハネスブルグで開かれた第2回世界環境サミットにて、

国連から「持続可能な開発パートナーシップ賞」を受賞しました。


オーガニックコットンの栽培から最終製品に至るまでのすべての工程において、環境に負荷を与えず、

社会的に公正なモノづくりを行っています。

それらの工程は、独立した第三者認証機関による厳しい検査を受け認証されています。


 | 有機農法 / Organic : 農薬や化学肥料を使用しない有機農法と輪作により、健全な土壌が保たれます

 | 公正 / Fairness : 綿農家やテキスタイル工場で働く人たちのために、適切な労働環境を提供しています

 | 環境 / Ecology : 自然環境に配慮し、有害な化学物質を使用しません

 | 透明性 / Transparency : すべての製造工程で厳重なトレーサビリティーの管理を行っています

 | 革新 / Innovation : CO2の削減やオフセットなど、長期的視野をもって環境に配慮した資源の活用を目指しています